天草市天草町高浜に「旅館白磯」があります。もともとは，赤﨑伝三郎さんという方の自邸でした。赤﨑伝三郎さんという方は，日露戦争の際に，遠くバルト海から喜望峰を回って日本海まで回航されたバルチック艦隊を，当時お商売をされていたマダガスカル島で見つけ，いち早く日本に打電した方です。その後，天草へ戻り，昭和12年に建てたのが，現在の旅館白磯です。

その旅館白磯の本館，座敷，倉庫（リンクはいずれも文化庁のデーターベース）が，平成26（2014）年に国の登録有形文化財（文化庁による説明へリンク）に登録されました。その際の資料の作成を研究室の学生達と一緒にお手伝いさせていただきました。

まず，2011（平成23）年度の４年生や大学院生と一緒に，本館の図面を作成しました。翌年の2012（平成24）年度には，４年生の岩元志織さんが卒業研究として取り組み，赤﨑伝三郎さんがかかわった他の建物なども調べてくれました。

天草市内の「登録有形文化財（建造物）」としては，旧天草教育会館（2006年（平成18年）），上田家住宅（2006（平成18）年），に次いで，３件目で，８年ぶりの登録でした。

写真は，登録有形文化財に登録された後，2015（平成27）年に，それまでの経緯を，熊本ヘリテージマネージャー会議で報告した際のスライドの表紙です。

岩元志織さんがまとめた研究報告はこちらから閲覧できます（2.0MBのpdfファイルでの提供）。