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園部哲史客員教授による公開講演会「国際協力のこの頃」を開催しました。

令和3年10月1日からオンライン講演会としてアジア開発銀行研究所長であり、元政策大学院大学副学長の園部哲史客員教授による講演会を開催しました。

園部先生の御専門は開発経済学であり、昨年からアジア開発銀行(本部はフィリピン)の研究所長として経済支援に携わっておられます今回、「国際協力のこの頃」と題し、世界中を席巻しているCovid-19の中での国際協力の現状について、お話していただきました。

R3 HP 掲載写真(園部先生)

 冒頭、国際協力の目的は「困っている人々を助け、平和で豊かで安心な暮らしを世界のみんなに提供すること」であると定義され、具体的な方法として、政府や資金調達などの支援と現場に直接足を運んで行う医療や教育、農村開発など支援があり、どちらか一つではなく、両方とも可能という柔軟な姿勢が印象に残りました。

 実際、物資供与や資金提供は2020年4月で2兆円を超え、今後支援の方法はインターネットを介してより広がっていくことなど予想されました。

 昨今の残念なニュースとしては、大国が手を引いてしまったワクチンの共同購入を挙げられ、ワクチンの買い占めが先進国で行われていたことに触れられました。また、いいニュースとしては7月G20で合意されたグローバルミニマム税の導入を挙げられ、これにより税率引き下げ競争に歯止めがかかり、国際協調に基づく租税協力の実現に近づいたことを話されました。

 最後に、国際協力の魅力として、世界を相手にしたダイナミックな分野であること、世界中に友人師弟ができること、現実の壁に衝突し、悩みながらも理想を追求していくたくましい人間像が望まれることなどを述べられ、聴講者の国際協力への参加についてエールを送り、まとめとされました。