研究室紹介

Laboratory introduction

「地域のため」「未来のため」。
熊本県⽴⼤学の地域愛あふれる
研究室を紹介します。

2019
© puk-loveratory
2019
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環境共生学部 居住環境学専攻 教授

髙橋 浩伸

Hironobu Takahashi

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建築設計・住空間計画学 研究室(髙橋研究室)

ザインの目的は、誰かを「幸福」にすることと考えます。 ここで言う「幸福」とは、世界平和や貧困の救済などのような壮大なものではなく、デザインされた〝ものこと”によって、微笑んだり、感動したりするといった一見些細なことかもしれないが、人間にとって非常に重要な、心震わす体験を創造することを意味します。 このデザインの目的を自覚していないと、経済性や機能性、効率性や自己主張のみに囚われ、デザインで人を傷つけてしまう可能性があります。 理念なきデザインは、人を幸福にできません。 またさらに言えば、建築デザインとは人間にとって幸せな生活や豊かな社会を構想し、実現する創造的な行為と言えます。すなわち、建築デザインとは、 社会性を帯びた創造に他ならないのです。社会性を帯びた創造が必須の建築にとって、自己主張だけでは、皆不幸になります。しかし、自分の意志を曲げて、他者のニーズだけを叶えることも、本当の意味での幸福とは言えません。作者としての自分を見失ってしまうからです。自分の価値観と違うニーズに対しては、したたかに、また丁寧に対応しつつ、更にそのニーズを超える、他者も自分も納得できる提案をすべきだと考えます。「自己主張」をするのではなく、他者との間で「自己確立」を目指さなければなりません。このことを怠ると、他者からの信頼を失い、自分自身さえも見失ってしまうのです。 これこそが建築と純粋芸術の大きな違いであり、さらに言えばこれこそが建築の難しさであり、醍醐味でもあります。 このような試練を経て生み出された建築には社会性を帯びた「感動」が伴うと信じています。

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